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大名屋敷、神社、橋、堀、坂、老舗など2万ポイント
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遠山の金さん(遠山金四郎)が活躍した江戸(北)町奉行所って、どこにあったの?そんな疑問もたちどころに答える“スグレモノ”がCD-ROM・ブックでお目見えした。江戸の古地図と現代を重ね合わせた「江戸・東京重ね地図」。職場や学校、住まいの昔が分かるのはもちろん、歌舞伎や講談など古典芸能に登場する地名から大名屋敷、宿場、寺社仏閣まで検索できる。安政3(1856)年の古地図を現代によみがえらせた3年がかりのアイデア労作を−−。
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このCD-ROMを開発したのは東京・新宿のKKエーピーピーカンパニー(小島豊美社長)。同社は昨年1月、幕末から150年間にわたる落語家を網羅したCD-ROM「古今東西噺家(はなしか)紳士録」を発売、爆発的人気を呼んだ。今回はその膨大な情報量を詰め込める特性を利用しての第二弾。
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縮尺2000分の1〜4000分の1の地図を拡大縮小しながら、幕末の江戸と現代の地図を閲覧する『重ね地図』のデータの総検索ポイントは2万余り。
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主なものでは、宿駅名も入った「町村名」が2125、寺格や寺中諸院、境内神社、抱え屋敷も加えた「寺院」1945。572の「神社」には社名や、祭神、社領、276の「大名家」では領国、藩、当主名と官名、身分、家禄、役職、屋敷と坪数などが記されている。
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このほか幕府役所や将軍家御用地などの「公儀」、さらに「旗本・陪臣・士分」「地名・里俗名」「坂」「橋」「堀・池・河川」「江戸老舗(しにせ)」「切絵図」も網羅してある。
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江戸地図の基になっているのが、安政3年に作られた幕府慶敷改編「諸向地面取調書」、明治16(1883)年の参謀本部陸軍部測量局「東京五千分ノ一実測地図」。ほかにもあらゆる地図・資料から大江戸八百八町が復刻れている。
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「大名屋敷には家紋を入れ、公儀、寺院なども色分けした。池波正太郎さんの時代小説『鬼平犯科帳』全24巻の地名、人名、店名を収録したデータでは、位置の検索にとどまらず、当時の文化など各分野の解説が下段隅にテロップで流れるのもこの機能の特色です」と胸を張る小島社長。
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東京23区すべてが「江戸」に入っていたわけではないが、江戸の外側も収録されている。52の升目で区切った大地図の呼び出し画面から、マウスの操作で次々と地図を引き出し、切れ目なく連続して見ることができるのも特色だ。
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パソコンで八百八町検索 伝統芸能、“鬼平”の世界も
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「古地図の切絵図を合わせると道路や川などの位置がズレていた場所も多い。それらをトレースで細やかに修正しながら作業したので3年もかかり、気が遠くなるほど根気のいる仕事だった」と小島社長が語る。
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江戸探索の楽しみ方もいろいろある。例えば江戸文化を発展させた遊郭吉原。歌舞伎「助六由縁(ゆかりの)江戸桜」をはじめ、古典舞踊の清元「北州」の舞台だが、いまは「吉原」の地名すら残っていない。
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隅田川から舟で吉原に繰り込んだ山谷堀、吉原を長方形に外界と隔絶したお歯黒ドブもすでに埋め立てられて跡形もない。「吉原」を検索すると、吉原への入り口「見返り柳」から大門までの曲がった道、江戸町、京町、伏見町など13区画の地形がほぼそのまま残っていることまで一目瞭然(りょうぜん)。
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落語の「芝浜」は、どこにあった?酒好きで怠け者の魚屋が、ある朝、波打ち際でずしりと重い革財布を拾ったものの、女房に「夢だ」といわれて一念発起、立ち直った話だ。
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「芝浜」は越前鯖江藩間部下総守、薩摩藩松平薩摩守の屋敷に挟まれた長さ350mほどの浜である。現在では埋め立てられ、山手、京浜東北、東海道線が交差する場所に大きく様変わり。近くの鹿島神社境内に「芝浜囃子(ばやし)の碑」、その先の芝浦公園に立つ「人情話『芝浜の革財布』はこの土地が舞台」という説明板でわずかに分かるだけになっている。
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テレビや講談で親しまれている全133話の「鬼平犯科帳」も江戸の世界を解析、火盗改め長谷川平蔵の活躍を「池波正太郎ワールド」として楽しめる。
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“大人のためのエンターテインメント地図ソフト”というべき「重ね地図」。小島社長は「検索しながら『歩く』『見る』『調べる』『知る』『楽しむ』が居ながらにできる。コストが難題ですが、情報量の多いDVDで、名落語家の一席や、長唄、端唄も入ったものも考えたい」と夢を膨らませている。
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(増淵安孝)
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