英国グラモフォン 明治36年発売 一般的に『士族の商法』と言えば、『御前汁粉』とか『素人鰻』に代表されるが、要するに明治の維新で、侍が苗字帯刀を捨てて俄商人となり、結局は付焼刃でうまくいかないといった筋立てであれば、この題名は何にでも通用する訳であるから、これは当時のこういった種類の噺の内の一つであったとも推定出来る。ここに登場する若旦那が、<始め壮士として政談演説のような事をやっていた>というむらく自身の経歴が表れているようで興味深い。(都家歌六)